ポートフォリオ、申し込みページ、名刺代わりのページ……ワンページサイトで対応できるのは、どんな用途?
ワンページサイトにするか迷っていませんか?初心者が陥りがちな失敗は、ツール選びを間違えることではありません。自分の本当のニーズを、実際よりも複雑に考えすぎてしまうことです。
ポートフォリオを公開したいだけなのに、WordPressのテーマ選びに時間をかけている。 申し込みページ1枚のために、レンタルサーバーを比較している。
もし、これからご紹介するような用途を考えているなら、ワンページサイトで十分です。それも、かなり快適に使えるはずです。
ポートフォリオ
ポートフォリオの本質は、3秒で「あなたが何者で、何を作ってきたか」を伝えることにあります。じっくり閲覧してもらうものではなく、一目で内容を把握できるものです。
こうしたページで一番避けたいのは、ページを分けてしまうことです。リンクを開いた相手が、作品を見るまでにあと2回もクリックしなければならないとしたら、その時点でもう興味を失っています。ワンページサイトなら、すべてを1つの画面に並べて、下にスクロールするだけで一通り見終わります。これこそ、ポートフォリオに本来必要なテンポです。
デザイナーやカメラマン、コピーライターの方が、複数ページのナビゲーションメニュー作りに2週間もかけてしまい、肝心の作品は5枚しか載せられなかった、という例を何度も見てきました。これでは、力の入れどころが完全に逆になってしまっています。
イベント申し込みページ
申し込みページに必要なものは、実はとてもシンプルです。開催日時、場所、内容紹介、申し込みボタン。基本的には、これだけで十分です。
期間限定で使うケースがほとんどです。イベントが終わればもう役目を終えます。たった3か月しか使わないもののために、ドメインを取得し、サーバーを契約し、管理画面の運用までするのは、あまり割に合いません。
ワンページサイトを作ってリンクを送り出し、イベントが終わったら閉じるだけ。このくらいシンプルで十分です。
名刺代わりの個人ページ
名刺代わりのページは、相手に「あなたが何者かをさっと確認してもらう」ためのものです。たいてい、検索されたり、シェアされたりして見られるものであり、じっくり「見て回ってもらう」ためのものではありません。
SNSのリンク、連絡先、簡単な自己紹介を1ページにまとめておけば、スマホでそのまま確認できます。
これを複数ページに分けてしまうと、相手は「自己紹介」のページにわざわざクリックして移動しなければ、内容を確認できなくなってしまいます。これでは、見てくれる人の負担を増やしているだけで、相手のためにはなっていません。
商品の予約販売ページ
予約販売ページの役割ははっきりしています。訪問者にこのページだけで購入を決めてもらうことです。
商品のカテゴリー分けも、ショッピングカートの仕組みも、会員システムも必要ありません。
必要なのは、購入まで自然につながる流れです。悩みの提示、商品紹介、信頼を得るための要素(レビューや保証)、そして最後にボタンを1つ。ワンページサイトの構造は、ちょうどこのロジックに最適な形です。情報をあちこちのページに分散させるのではなく、ストーリーに沿って順番に伝えられる構成になっています。
飲食店のメニューページ
飲食店のオーナーから相談を受けると、最初によく言われるのが「サイトが欲しい」という一言です。ですが、詳しく話を聞いていくと、本当に必要なのは、お客様がQRコードを読み取るだけでメニュー、住所、営業時間を確認できるページだけだった、ということがよくあります。
このようなニーズに対して本格的なサイトを作るのは、いわば牛刀をもって鶏を割くようなものです。運用の手間が実際の用途を上回ってしまい、オーナー自身も内容を更新する時間をかけたいとは思わないものです。むしろワンページサイトのほうがちょうどよく、価格を変えたり写真を差し替えたりする作業も、数分で終わります。
サービス紹介ページ
フリーランスとして仕事を受けている方であれば、このページの役割は、見込み客に「あなたがどんな課題を解決できるのか」「どんな形で仕事を進めるのか」「どうやって連絡を取ればいいのか」を伝えることです。
フリーランスの方が一番よく陥る失敗は、サービス紹介ページを会社の公式サイトのように作ってしまい、「私たちについて」「ビジョン」など、本来必要のないコンテンツまで作ってしまうことです。クライアントは、あなたのビジョンになど興味はありません。気にしているのは、「自分の課題を解決してくれるかどうか」だけです。
ワンページサイトなら、自然とクライアントにとって本当に役立つ情報だけに絞られます。これは、むしろ良いことだと言えるでしょう。
ここまでご紹介してきた用途は、いずれも内容が頻繁に変わらず、カテゴリー分けの必要もなく、訪問者にあちこち「見て回って」もらう必要もありません。求められているのは、一度見れば完結し、内容に集中でき、見終えたらすぐに判断できるページです。
もし、あなたのニーズがこうした内容に当てはまるなら、深く考えすぎず、ワンページサイトで十分です。
それで浮いた時間は、内容をしっかり書き込み、伝えたいストーリーを明確にすることに使ってください。実際の成果を左右するのは、いつもそこです。どれだけ高機能なツールを使うかではありません。